梅干しを作る際、梅の成熟度に少しの違いがあっても大きな問題にはなりません。
しかし、成熟度が大きく異なる場合、状況は異なります。
一部の梅はすでに漬ける準備が整っているのに対し、他のものはまだ硬くて青い状態です。
このような成熟度の違いに対処するための解決策として、「追い漬け」という方法があります。
この記事では、梅の成熟度に基づく「追漬け」の方法について詳しく説明します。
成熟度に差がある梅を使う「追漬け」
「追い漬け」とは、簡単に言えば、成熟した梅を順番に漬けていく方法です。
梅干しを作る際、梅の成熟度にばらつきがあることはよくある話です。
梅干しは成熟した梅を使うのが好ましいとされています。
一部の梅はすでに熟していて、すぐに漬けられますが、他の梅はまだ硬くて青いままです。
理想的には、成熟度ごとに漬け分けたいところですが、実際にはそう簡単にはいきません。
梅の成熟度が異なる場合の対応方法は、意外にもシンプルです。
実は、熟した梅とまだ熟していない梅を同時に漬けても、それが必ずしも失敗になるわけではないのです。
特にこだわりがない場合は、すべてを一度に漬けることで手間を省くことが可能です。
しかし、成熟を待って梅を漬けたい場合、「追い漬け」がおすすめです。
この方法では手間はかかりますが、梅干しの状態を均一に保つことができます。
追い漬けの手順
追い漬けは、梅の熟度に合わせて梅を順番に漬ける簡単な方法です。
特別な技術は必要なく、初心者でも簡単に取り組めます。
梅を成熟度に基づき分類
煩雑にならないよう、大まかに2~3グループに分けるのがベストです。
例えば、次のように分けることができます。
- 適度に成熟した梅(やや黄色く、良い香りのする梅)
すぐに漬けることができます。 - 少し青みがかった梅(青みが強い梅)
少し追熟させてから漬けます。
少し黄色くなり、良い香りがするまで待ちます。 - かなり青い梅(硬くて青い梅)
同様に追熟させます。
青みが薄れ、やや黄色くなるまで待ちます。
適度に熟した梅から漬け込む
梅の重量を計り、それに応じて塩の量を決めます。
酢などを加える場合も、その量を計算してから加えます。
基本的には、各グループの梅を別々に漬ける際、必要な材料の量を調整するだけです。
その後の梅の処理も同じ方法で行います。
最終的にはすべての梅を同じ容器に入れますが、容器の選定も大切なポイントです。
追熟させる梅
「少し青みががかった梅」と「かなり青い梅」は、最初に追熟させる必要があります。
この追熟プロセスは以下の手順で行います。
- 梅を新聞紙を敷いたダンボール箱に入れます。
- 蓋を少し開けておき、空気が流れるようにします。
- 直射日光を避け、涼しい場所に置きます。
この状態で数日間様子を見て、梅の熟度を促します。
ダンボールがない場合は、新聞紙で包む方法も効果的です。
追熟させる際のポイント
- 梅は密に重ねず、空気が流れるようにします。
- 定期的に梅をチェックし、以下の特徴が見られたら追熟完了です。
♢色が少し黄色く変わります。
♢良い香りがします。
完全に黄色くなるわけではなく、表面が柔らかくなり少し黄色く、香りが出たら適切な追熟完了と判断します。
この状態を保つため、適切な時期に次の工程に移ります。
追熟を終えたら、既に漬けられている梅へ追加で漬け込みます。
既に漬けられている梅へ追加
追熟を終えた梅は、既に漬けられている梅が入っている容器に追加して漬け込みます。
追い漬けは基本的な漬け込み手順に従って行います。
- 梅の重量を測ります。
- 必要な塩の量を計算し、準備します。
酢などを使用する場合も、同様に量を計算してから加えます。 - 最初に漬けた梅と同じ方法で、同じ容器に追加します。
追漬けは、梅を漬ける適切な状態になったら順に行います。
3つのグループに分けた場合は、追加漬け込みを2回行うことになります。
その後は、通常通り、梅を一定期間漬けた後に干して完成です。
追い漬け”を取り入れることで、手間は少し増えますが、異なる成熟度の梅を同じ容器で漬けて、最終的に均一な状態の梅を作りたい場合、この方法をおすすめします。
追い漬けの要点
追い漬けは、基本的な手順をしっかりと守ることで、スムーズに進めることができます。
このプロセスを行う際には、良い結果を得るためのポイントを押さえておくことがおすすめです。
まとめ
今回は梅干し作りの一環として「追い漬け」に焦点を当てました。
異なる成熟度の梅を使用して梅干しを作る際、全ての梅を一度に漬ける方法ではなく、「追い漬け」という手法が推奨されています。
この方法では、成熟した梅を先に漬け、未熟な梅は追熟させてから順番に漬け込むことで、梅干しの状態を一定に維持することが可能です。
梅を成熟度に応じて2~3グループに分け、適度に成熟した梅から漬け始め、追熟が必要な梅は新聞紙やダンボールを使用して追熟させます。
追熟後の梅は既に漬けてある梅に追加し、全ての梅が均等に漬けられるようにします。
このプロセスでは、水切り、容器、器具の清潔、梅と漬け液の均等配分がポイントです。
追い漬けには手間がかかりますが、異なる成熟度の梅を使用しても、均一な状態の梅干しを製造することができます。
追い漬けに挑戦して、ぜひ、美味しい梅干しを作ってください。