「梅干しは乾燥させる必要があるか」という問いにはいくつかの答えがあります。
一般的に「梅干し」という名前から連想されるように、梅は乾燥させて(干して)作るものです。
しかし、乾燥させずに作る方法もあり、「梅漬け」とも呼ばれます。
この記事では、梅を乾燥させるべきかどうかについて詳しく説明します。
乾燥させずに梅干しを作ることはできる?
「梅干し」という言葉は乾燥させることを思い起こさせますが、実際には製作者の判断に委ねられています。
乾燥させるかどうかは好みによるもので、その選択は自由です。
どちらの方法が良いか迷った場合は、一部を乾燥させ、残りをそのままにするという手もあります。
そうすることで、両方の味わいを楽しめます。
乾燥させない梅干しとは?
時々「乾燥させない梅干し」という言葉を見かけますが、梅干しを乾燥させない場合、「梅漬け」と呼ばれることが一般的です。
梅漬けは、しっとりとした食感と、梅特有の酸味や香りが特徴です。
梅干しとは異なる食感や風味を楽しむことができます。
乾燥させない・できない理由
梅干しを乾燥させない、または、できない様々な理由があります。
乾燥時間が取れない場合
通常、梅を乾燥させる過程は、約三日三晩を要するとされていますが、これはあくまで目安です。
実際には梅の状態や乾燥させる環境によって、必要な時間は異なります。
例えば、強い日光の下で三日三晩乾燥させると梅が過乾燥になることもありますし、日光が弱い場所では三日三晩では乾燥が不十分なこともあります。
そのため、乾燥に必要な日数はその環境に合わせて調整すればいいのです。
家にいる時間が少ない場合
多忙で、家に長時間いることが難しい場合では、梅を短時間乾燥させる方法があります。
晴れた日に梅を外に出し、外出する際には取り込んで梅酢に戻すという方法です。
次に乾燥させるチャンスがあるまで待ち、また乾燥させます。
このようにして少しずつ乾燥させることで、梅干しらしい状態になります。
数日間連続して、乾燥させられない場合
休みが取れず、梅を連続して乾燥させることが難しいこともあります。
そういった場合は、1日ごとに乾燥させる方法もあります。
朝、梅を外に出して夕方に取り込むことを何日か繰り返すことで、適切に乾燥させることができます。
取り込んだ梅は梅酢に戻し、次に乾燥させる日まで待ちます。
この方法を繰り返すことで、徐々に梅干しらしい状態に近づけることができます。
適した環境がない場合
梅をうまく乾燥させるためには、最適な環境が必要ですが、そのような環境を整えるのが難しいこともあります。
ただし、ちょっとした工夫で乾燥させることは可能です。
それでも環境が整わない場合は、梅を漬けたままにしておくのも一つの方法です。
乾燥させるかどうかは、自分の感覚で決めても大丈夫です。
家の周りの環境が心配な場合
例えば、家のそばに道路や鉄道が通っていたり、工事が行われていてホコリや排気ガスが問題になる場合、屋外で乾燥させるのは躊躇しますね。
そのような時は、屋内で梅を乾燥させるのが良いです。
日当たりが良い場所が理想ですが、風通しの良い場所でも十分です。
窓をしっかり開けて、網戸の内側で梅を乾燥させるか、屋外用のカバー付き乾燥籠を使うのもおすすめです。
日が当たらない場合
梅を乾燥させるには日光が必要と思われがちですが、日光が不足していても、風通しの良い場所であれば乾燥は可能です。
屋内外に関わらず、風がしっかり通る場所ならば、暑くて湿度が低い日には十分に乾燥させることができます。
屋内で乾燥させる際は、窓を開けて風をしっかり取り入れることが重要です。
風が吹かない場合
風が吹いていなくても、晴れて湿度が低い日に、日光が届くなら、梅をしっかり乾燥させることが可能です。
ただし、日光も風も不足している場合は、扇風機を使って風を作り出すと良いでしょう。
気温が高く、湿度が低い状況であれば、乾燥させることは可能です。
乾燥スペースがない
乾燥させるスペースとしては、屋外やベランダ、窓のある室内などが考えられます。
日頃、洗濯物を干すスペースがあるなら、その場所を使用しても問題ありません。
風通しが悪い場合は、扇風機を使用すると良いですし、室内で乾燥させる場合は、扇風機やエアコン、除湿機の使用も効果的です。
出来るならば、窓の近くで乾燥させましょう。
面倒くさいと感じたとき
そもそも、梅干しにこだわる必要はありません。
乾燥させるのが面倒だと感じる場合、「梅漬け」のままでも十分、楽しむことができます。
面倒だと感じたら、梅干しにしなくても問題ないのです。
できる時に乾燥させても良いですし、そのままでも良いのです。
乾燥させずに作る「梅漬け」
初めから乾燥させる予定のない「梅漬け」を作ると思えば良いのです。
時には天候の関係で乾燥ができない年もありますから、こだわる必要はないかもしれません。
乾燥が難しいと感じたら、梅漬けは、梅を梅酢に浸しておくのが一般的です。
梅酢にしばらく浸した後は、梅だけを取り出しておくこともできますが、塩分が少ない場合は梅酢に浸したままにしましょう。
まとめ
梅干しを乾燥させるべきかどうかについてお話ししました。
梅の乾燥は手間と時間を要する作業です。
梅干しを作る!という作業の中では、なかなか楽しいものですが、面倒に感じる時もありますよね。
梅干しの作り方や乾燥方法は自分で自由に決められますから、乾燥させずに「梅漬け」にしてもまったく問題ありません。
その時々で楽しみながら、無理せずに行いましょう。